【猫背➕反り腰】あらゆる体調不良を引き起こす不良姿勢:カイフォロードシス

姿勢

整形外科病院で理学療法士として働く健康ヲタクくんです!

この記事では、あらゆる体調不良を引き起こす姿勢であるカイフォロードシス姿勢の特徴と、その解決方法について紹介します!

まず簡単に説明すると、猫背・巻き肩・反り腰などの最悪の姿勢の詰め合わせのような姿勢のことです!
運動習慣がなくデスクワークや立ちっぱなしなど、同じ姿勢を長くとっている人はこの姿勢になっている可能性大です。
ぜひこの記事を読んで正しい姿勢を手に入れてください!

カイフォロードシスって何?

カイフォロードシスとは、背骨の胸の辺りが丸まっていて、腰の辺りが反っている姿勢のことです。
元々人間の背骨は、そのようなS字カーブになっているのですが、そのS字カーブが過度に大きくなっており負担がかかっている状態のことです。

ぱっと見の特徴としては、腰は反っているのに背中が丸くなっていて巻き肩のようになりやすいことが挙げられます。
このS字カーブが大きくなることで、特定の筋肉が伸ばされ続けて弱くなったり、筋肉が長い間ちぢむことで、関節が硬くなり良い姿勢をとりにくくなります。

体に起こる不調や変化

腰痛

反り腰になると、筋肉ではなく骨や靭帯などで体を支えることになります。姿勢を保っている時の筋肉への負担は減りますが、骨や靭帯、椎間板などへの負担が大きくなり結果として腰痛になりやすくなります。
さらに普段から筋肉を使わずに生活することで、姿勢を保つ筋肉もだんだん弱くなってしまい、いい姿勢を保つことができなくなります。

肩こり・腰こり

先ほど言ったように、悪い姿勢を続けると筋肉が弱くなるだけでなく、だんだんとS字カーブが大きくなっていきます。カーブが大きくなると、姿勢を保つ筋肉にかかる負担が大きくなります(体の近くでものを持つより遠くでものを持つ方が重たいのと同じ理論)。その結果として、長い時間負担がかかりやすい肩や腰に負担がかかり肩こり・腰こりを感じやすくなります。

その他の関節への負担

人間の体の構造上、骨盤が過度に反りやすくなると股関節が内側に捻じられやすくなり、その状態だとお尻の筋肉に力が入らず膝も過度に捻じられたり扁平足になりやすかったりすることで、全身に負担が大きくかかります。長く歩くと股関節や膝が痛くなる人や、ひどい人だと普通に生活しているだけで半月板損傷やランナー膝(膝の外側が痛くなるけが)になる人がいます。実際に僕の病院にも、普段からスポーツそしていないし特に思い当たる節はないのに半月板を怪我したり膝の痛みを感じる人などが多くいます。決して高齢者だけではなく、10代や20代でも受診する人もいるくらいです(もちろん年齢があるにつれて負担のかかる期間も増えるので患者数も多い)。
それほど、このカイフォロードシスという姿勢は全身に悪さをする姿勢なのです。

姿勢改善するためのエクササイズ

さて、ここまで読んで不安で仕方ないという人もいると思います。
安心してください。ここからは、道具がなくても自宅で簡単にできる姿勢改善のためのおすすめエクササイズを紹介していきます!
硬いところを伸ばして(ストレッチ)いい姿勢を取れる土台を作り、そのいい姿勢を保つための筋トレをいくつか紹介します。できる範囲でやってみてください。

①キャット&カウ

背骨全体の柔軟性を高めるエクササイズです。
注意点
・背骨全体をしっかり丸める。みぞおちをとにかくできるだけ天上の方に持ち上げるイメージで行う。
・背骨を反るときには肩甲骨を寄せることで、より背中が伸びる。
・丸めるときは顔を下に向けて、反るときは顔をまっすぐに向けましょう。

運動の目安:30〜60秒 or ゆっくり10往復程度

②-1肩甲骨寄せ運動

肩甲骨を内側に寄せる運動です。
注意点
・肩がすくまないように行う。
・肩甲骨は内側の斜め下方向に動かすイメージで行う。
・腰を反りすぎないように注意する

運動の目安:30〜60秒 or 20回程度

②-2肩甲骨寄せ運動

肩甲骨を内側に寄せる運動です。
一つ目の運動と比べて少し負荷が大きくなっています。無理なくできる方を選んで行いましょう。
注意点
・親指を上に向けて行う
・肩がすくまないように注意して行う
・肩だけじゃなく肩甲骨からしっかり寄せるイメージで行う
・反動をつけずに息を吐きながら行う

運動の目安:30〜60秒 or 10回程度

③腹筋運動(ロールアップ)

腹筋を使って、背骨を一つ一つ動かす練習です。
注意点
・背骨を一つずつ床から離すように同じスピードで行う
・腰の方から背骨を一つずつ床につけるようにして下ろしていく。
・反動をつけずに同じスピードで行う
・顎を引いて行う

運動の目安:30〜60秒 or 10往復程度

④腹筋運動(デッドバグ)

腹筋に力を入れて腰が反りすぎないようにする練習です。
注意点
・膝・股関節を90°に保つ
・腕と反対の脚を伸ばして戻す
・お腹を凹ませて、少し背中で床を押しつぶし続けるイメージで行う
・息を止めないように注意する

運動の目安:30〜60秒 or 10往復程度

⑤体幹のひねり運動(ソラシックローテーション)

背骨の中でも胸の辺りを捻る運動です。
注意点
・股関節・膝を90°曲げる(腰を固定する)
・お腹に力を入れて腰がひねらないようにする
・みぞおちから上と下が回転するイメージ(下を固定して上を動かす)
・腕を開きながら肩甲骨から内側に寄せて動かすイメージ

運動の目安:30〜60秒 or 10回程度

まとめ

今回はカイフォロードシス姿勢という体にとってかなり悪い姿勢についての紹介と改善方法、具体的なエクササイズをいくつか紹介しました!

ブログのプロフィールでも書かせてもらっていますが、僕がブログを書き始めた理由は、
「心身の健康に関する正しい情報を一人でも多くの人に伝えたいから」です。
体に不調を抱えた人をよくするところが病院ですが、そもそもそうならないための予防医学やヘルスケアの分野の大切さをよく知るからこそ、一人でも多くの人に体に関する正しい情報が届き、その上で実際に行動してもらえると何よりの幸せです。
このブログでは、自分の体の不調を知る原因やもっと楽に健康に生きるための知識、実際に方法などをたくさん書いています。
興味が少しでも湧いてくれたあなたは、ぜひ他の記事も読んでもらえると嬉しいです。

またね

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